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日中戦争(昭和12年)前から太平洋戦争サイパン島に渡る前までの七年間にわたって交された数百通の大場榮と峯子の往復書簡。戦地と故郷とを行き来するラブレターから当時の様子を垣間見る。 栄のサイパン島での活躍は「太平洋の奇跡~フォックスと呼ばれた男」「タッポーチョ 敵ながら天晴 大場隊の勇戦512日」をご覧ください。
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本には掲載されなかったエピソード。
冬休みに入り、
急の思い付きで、峯子は末の妹(菊枝)と一弘ちゃんと三人で、
浜松で入営している福尾さん(妹婿)の処へ面会にいきます。
浜松から、気賀行の軽便に乗り換えて、、、
===一部引用===
峯子 16年12月29日

電車が動きだした途端に、隣に座っておられた見知らない婦人に、
肩をトントンと敲かれて、驚いて隣の人を見ましたら
「貴女方を兵隊さんが駅で呼んでいましたよ」・・・・・
軽便はスピードを出して走っています。
呼んでいた兵隊さん!
福尾氏より外な兵隊さんに浜松等で呼ばれる筈は無し・・・・
次の駅へ下車して電話をかけてみましょうか等と、本当に心配いたしました。
折角ここまで出掛けて、お会いしないで帰宅するのは意味ないし、
次の駅へ来てもまだどうして良いか思案に暮れていました。
ふと窓の外で、日焼けした丸頭の新兵さんが
ニコニコと笑いながら手招きをしておられます・・・・
二両連結の後の電車でいらっしゃったのですって。
「いくら呼んでもお姉ちゃんは済ましていて、
こちらを見ないから万策尽きて飛び乗ってしまった」ですって。
でも危ない所で、
(すれ違ってしまわず)
お目にかかれて本当に良かったと嬉しく存じました。


(注:福尾氏/妹(香根子)の夫)
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携帯電話の無い時代の話です。







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非公開
自己紹介:
2011年2月に出版。
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