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日中戦争(昭和12年)前から太平洋戦争サイパン島に渡る前までの七年間にわたって交された数百通の大場榮と峯子の往復書簡。戦地と故郷とを行き来するラブレターから当時の様子を垣間見る。 栄のサイパン島での活躍は「太平洋の奇跡~フォックスと呼ばれた男」「タッポーチョ 敵ながら天晴 大場隊の勇戦512日」をご覧ください。
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現在蒲郡市内には、一つも映画館がありませんけれど
戦前、5館くらいあったようで、
そのうち、恵比寿座と三谷日活の
2館も三谷にあったのはオドロキ!

「回想 蒲郡の映画館」
(蒲郡市博物館企画展『蒲郡にも映画館があった』リーフレット)
によれば、三谷の映画館の繁栄は、
機織の女工さんたちによって支えられていたようです。

峯子も、映画館にしばしば出かけています。
でも、戦時下で時局ものばかりになってくると
作品はつまらなくて、昔二人で出掛けた頃を
懐かしい思い出と語っています。

お手紙より一部引用
ーーーーー
10015 栄
昨夜、慰間の映画を一年半振りで見ました。(中略) 
「妻君三日天下」は初めて見たのですが、
大分フィルムも古く、カットされている所が沢山ある様です。
其の昔映画狂だった峯ちゃんには、見ていられるかも知れません。

00050 峯子
昔、御一緒に見た頃は、本当に良かったと存じます。
でも映画狂は少しひどい御言葉と存じます。
何でも映画なら好きという人とは、違うんですもの。
評判の良いのだけを、人生勉強のつもりで観賞していたんですもの。
やっぱり映画は一人で見ては価値が薄いと存じます。

115 峯子
恵美寿座へでも出掛けなさいと、
先便でおっしゃって下さいましたが、
寒いのに一弘に風邪でも引かれたら困ると思い、
妹達にも勧められましたが、止してしまいました。
貴方様と初めてお会いいたした頃は、
あんなにも映画好きでした峯子も、
この頃はすっかり謹慎いたし、
半年に一回位しか観劇に参るのみでございます。
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性別:
非公開
自己紹介:
2011年2月に出版。
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