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日中戦争(昭和12年)前から太平洋戦争サイパン島に渡る前までの七年間にわたって交された数百通の大場榮と峯子の往復書簡。戦地と故郷とを行き来するラブレターから当時の様子を垣間見る。 栄のサイパン島での活躍は「太平洋の奇跡~フォックスと呼ばれた男」「タッポーチョ 敵ながら天晴 大場隊の勇戦512日」をご覧ください。
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昭和17年秋、栄は中支から満洲の部隊に転属します。
その9月を迎えて、センチメンタルな気持ちになったのでしょうか。
5年間の別離を振り返っています。

===一部引用===
栄 17年9月

旧暦の幾日になるか、さっぱり暦から遠ざかって解らないが、
今夜の三日月を眺めて虫の音が耳を傾けていると、
たまらなく秋がわびしい懐しいものになって来る。
淡い感情に浸っている。
(中略)お前達も故郷で同じ月を眺めて、
同じ様な感情に浸っているのでは無いかとそんな事を思う。
何と無く、秋の来た事を感せしむる夜風が頬を嬲ぶらせていると、
(中略)天白様の祭しばいの事を思い出す。
胸をとどろかした若い頃あの頃が懐しい。
五年一昔、夢の様だが
夢の続く限り胸の中を宿っている事だろう。


=====

文中の天白様の祭りしばいというのは、
天白神社の御神楽芝居
まだ結婚前、膝をくっつけて観た思い出のことでしょう。
月の話題は、二人ともに
ロマンチックに書いています。










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2011年2月に出版。
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